松田製作所が独デスマ社と業務提携を締結しました

 JRMの会員であるゴム射出成形機のパイオニアである松田製作所(埼玉県久喜市、鈴木康三社長)は10月3日、今春にドイツの「DESMA(デスマ)」社と業務提携を締結したと発表しました。

 デスマ社は欧州でゴム射出成形機の分野では多くのシェアを占めており、同社のグローバル展開における地域別戦略と互いの技術力向上に対する取り組みの方向性が合致しましたことにより、今回の業務提携に至りました。

 協業の第一弾として、NAFTA(北米自由貿易協定)市場で日系企業に焦点を当て、そのニーズに合った製品を共同開発。これをベースに販売・サービス業務での協力体制の構築を目指す。

 共同開発する機械については、デスマ社の竪型ゴム射出成形機「シグマFシリーズ」の型締装置をベースに、射出ユニットは松田製デザインのFILO(先入後出システム)とデスマ社製デザインのFLFO(先入先出システム)の両タイプの互換性を可能とした機械であり、最もニーズの高い250tを開発していきます。

 製造は20年前以上からインドのアーメダバードで拠点を構えているデスマ・インドで行う計画です。

 また、共同開発した機械のブランド名は、「DASMA」と「MATSUDA」の両社名を組み合わせ、「desmatsuda」とした。両社から開発する機械として、子供をイメージし小文字を起用。両社のコーポレートカラーである、同社の赤とデスマ社のグレーを基調としたデザインになっている。

 同社は今回の業務提携をめぐり、約2年前からデスマ社のマーティン・シューマン社長と交流を始め、相互の信頼関係を深めながら多角的な議論を重ねてきました。

 その結果、今春にデスマ社とドイツ・フランクフルト近郊で業務提携の契約締結を行うに至った。ドイツ国内ではすでに9月27~28日に、デスマ社本社で3年に1度開催される「DESMA OPEN HOUSE2017」でも業務提携を発表しています。

 現状の取り組みでは、共同開発機を開発中であり、仕様やコストを含め、製品としての総合評価を継続し、来年をめどに販売する計画。対象市場はNAFTA市場を中心に、DESMA・USAのサービス協力を得ながら市場展開を試みるとしています。

 将来的な展望については、NAFTA市場での展開が軌道に乗れば、次のステップとして他の市場に向け販売・サービスを検討していく。そのほか、両社の技術者同士の相互交流を図り、次世代の技術力の向上も目指していきます。

 鈴木社長は今回の業務提携について、米国市場で更なる販売強化とアフターサービスの充実が可能になったことを挙げ「お互いが持つ高い技術力を駆使し、お互いに技術を高めながら開発を進めていきたい」と抱負を述べました。

 

2017年10月03日更新